メタボリック・シンドロームの原因
いま日本には、メタボリック・シンドロームの人がどれくらいいるのでしょうか?
2004年の国民健康・栄養調査によると、40歳以上の年齢でメタボリック・シンドロームじゃない!?と強く疑われる人は約940万人、ちょっと危ないんじゃない!?と考えられる予備群は約1,020万人となっています。
これら2つの数字をあわせると、40〜74歳の男性の2人に1人、女性の5人に1人がメタボリック・シンドロームかその予備群であるということになります。
これはちょっとおそろしいですね。隣の家と自分のお父さんの、どちらかはメタボかその予備群・・・考えただけでもゾッとします。
ゾッとしてばかりもいられません。もし自分あるいは家族がメタボということがわかったら、何か対策を打たなければいけません。
まあ、焦っても仕方ないので、とりあえず対策を打つ前に、なぜメタボになったのかを考えてみましょう。
メタボリック・シンドロームの最初の診断基準である内臓脂肪型肥満か否かどうか。この内臓脂肪をためこんでしまう原因は、やはり食べ過ぎにあります。
食事はわたしたちが生きていくうえで欠かせないものですが、余分な栄養は体内に脂肪として蓄積されます。
摂取エネルギーよりも消費エネルギーが高い場合はセーフですが、ほとんどの中年男性は摂取エネルギーのほうが高い人が多いことでしょう。
若いころは、基礎代謝という意識しなくても消費されるエネルギーが高く、食べ過ぎても何とかなる場合がありますが、オヤジになると基礎代謝が低下するため、消費エネルギーが減少傾向になります。
しかし一方で、食欲はあまり変わりません。つまり、摂取エネルギーは変わらないのに、消費エネルギーは減ってしまう。そして、脂肪がたまりやすくなってしまう。
中でも、特に気をつけたいのはスポーツ選手だった人です。現役時代はたくさん食べてもたくさん動いていたので大丈夫でしたが、引退後は消費エネルギーが急激に減るので要注意です。
というわけで、メタボの原因は「食べすぎ」。これは紛れもない現実なので、逃げずに直視するべきでしょう。